群馬県が誇る日本三大名湯にも数えられる草津温泉。 草津温泉といえば日本一の自噴湧出量を誇る酸性の草津温泉ということで知られているけども、その湯は何処へ流れるのだろうか?
そもそも、そのまま強酸性の湯を流せば、生き物も生息できないし、農業用水等にも使えませんからね。
そんな答えを教えてくれる施設が、群馬県吾妻郡草津町大字草津にある環境体験アミューズメントです。
そこでは無料で草津温泉を学べるだけじゃなく、強酸性温泉を中和するための施設も見学できちゃいます。
そんな環境体験アミューズメントを訪ねてきた個人的な備忘録となります。
草津の湯は国内トップクラスの強酸性
周囲には硫黄(硫化水素)の香りが漂う草津温泉の中心地でもある湯畑。
午前8時ごろに到着だけども、人気スポットだけあって既に観光客は多い。
見た目だけじゃなく、湯の花の採取や加水することなく温度調整という機能もある湯畑。
この湯畑をデザインしたのは、太陽の塔でも有名な岡本太郎。
太陽の塔は有名だけども、何気に中も見学できることも知られてない気がする。
日本一の自噴湧出量を誇る草津温泉。 その溢れる湯が滝になり流れ落ちる様は、飽きずにずっと眺めていられる。
その流れる湯は何処へ行くのか?
湯畑から車で5~6分ほどの距離にある国土交通省 品木ダム水質管理所。
※徒歩なら、駐車所&回り道が必要無いので楽かも。
なぜ環境体験アミューズメントに行くのに、併設されてる品木ダム水質管理所に立ち寄ったのは駐車場(無料)があるから。
ここから案内通りに少し長い階段を下っていく。
ちょうど誰もいない環境体験アミューズメント。
貸し切り状態で展示小屋を見学していく。
1人1枚が強調気味なダムカード。
手渡しじゃない状態でいただけるなんて珍しい気もする。 ありがたく記念に1枚いただきました。
草津温泉から流れてくる湯(湯川)ph2だけじゃなく、白根山の硫黄が溶け込んだ谷沢川・大沢川もph3の酸性河川。 魚が住めるのはph6.5からph8.5の間なので、どの川でも生息できない環境。
色々と興味深い解説がある中、この並べられたコンクリートはなんだろうと思っていると…
草津の湯はいかに強い酸性かを教えてくれる実験結果だった。
コンクリートをボロボロになるのも驚いたけども、それ以上に五寸釘が溶けて行く様は恐怖でしかない。
石灰を混ぜて水質改善
同じ敷地内にある昭和39年に本格始動した草津中和工場。
見学者用に内部を覗けるような仕組みにもなっていた。
※訪問時は見学窓が工事中
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先ほど見た中和工場からミルク菅(石灰石の粉末を水で溶いたもの)と書かれた配管が伸びる。
配管を辿っていくと湯川(湯畑等からの湯)が流れる場に着いた。
環境体験アミューズメントというだけあって、湯川の酸性度を知ることができる仕組みになっている。
ペハノン紙を使って実験出来るのは魅力的だけども… 実験紙が置いてある場所まで戻るのが面倒になったので未体験。 (距離は遠くないですw)
少女漫画にでてきそうなキャラ。 なぜ?w
湯川(湯畑等からの湯)に投入した石灰水は、白く濁ると同時に下流に流れつつ化学反応。
更にその先の品木ダムまでの約3キロ間にも徐々に中和反応していく。
ダムがどんな状況なんだろうか?と気になったので急遽見に行ってみる事に! ※気が向けば別記事にしますw
にしても草津温泉は強酸性の湯ということは知っていたけども、その豊富な湯量を誇る酸性の湯がどう対応されてるかなんて考えた事もなかった…。
自然との協和 という響きは美しいけども、その裏では365日24時間。こうした地道な作業を誰がやってくれているから生態が守られているんだなと知った。