大分県速見郡日出町大神にある記念公園。 そこには太平洋戦争末期、特攻兵器として開発された人間魚雷「回天」の訓練基地があったそうです。 平成 26 年( 2014 年)からは「回天実物大模型」も設置され、その翌年から公園は回天大神訓練基地記念公園に。
平和学習も兼ねて、回天大神訓練基地記念公園と回天格納壕を訪ねてきたという、このブログは誰のためにもならない個人的な備忘録となります。

回天の訓練基地といえば山口県の大津島などが有名だけども、この地にも兵員2.000人を超える大神基地があり、285人の搭乗員による「大神突撃隊」が編成された。

全長約15メートル・直径1メートルの円筒状の巨大魚雷に人が乗り込み操縦する回天。先端部分に通常魚雷の5倍の1tもの爆薬を積む特攻兵器。 大和ミュージアムで見た時よりも大きく感じる。

終戦間近の1945年8月3日に大神基地から出撃があったが、8名の隊員の移動先である愛媛にて待機命令を受けたまま終戦を迎えたそうです。

訪問日はハッチが締め切られており内部を見ることができなかった。

操縦席を見れず残念だったけども、どこか安心した気持ち。
実物型模型といえど軽い気持ちで、特攻魚雷の操縦席は見れない…

当時の搭乗員の証言に「操縦するのには6本の手と6つの目がいる」と複雑極まる操作が必要な回天。 だけども、その攻撃成功率は非常に低く約2%といわれているそうです。

魚雷調整プール。
建物上屋は残っていないものの、コンクリート製のプールと旧魚雷調整場の一部基礎は残っている。

東屋には「ようこそ修学旅行生のみなさん」の文字が掲げられている…
平和学習の定番コースになっているだろうから常に掲げられているんだろうな。 バス対応の駐車枠もあったし

旧海軍戦闘機 紫電改のプロペラも展示。

訪問日は誰もいないので開いていないと思っていたけど、やっぱり開いてなかった大神回天会・回天資料館。

東屋の裏には大量の資料だけじゃなく、新聞雑誌の切り抜きなどが隙間なく掲示されてる。 仕方がないのかも知れないけど非常に見づらいと思ってしまった…。

町には今も多くの大神回天訓練基地の遺構があり、見ることができるようだ。

回天大神訓練基地記念公園から徒歩でもこれる距離にある回天格納壕
訪問した時点ではGoogleマップにも掲載されていなかったけども、簡単に見つかった。

解説によると壕の奥行きは約120メートルほど。 愛媛の「麦ケ浦」に出撃するまでここに回天8基が格納されていたようだ。

特に規制線などもないので内部を見てみる。
奥から光が見えるので貫通しているようだけども、ライトを持ってきておらず断念した。 べ べっ 別に怖いわけじゃないんだからね。

ちょい小腹が空いたので、Googleマップで気になっていた近所にある魚商 福住也へ。
ご夫婦で営まれており、コミュ障の自分にも暖かい良いお店でした。

購入した南蛮漬けなども抜群に美味しかったけども、注文してから揚げてくれる海の幸は良かった。 営業日や営業時間に注意して、是非ともまた訪問したい!

揚げたてなので近くの海が見える公園からいただくことにした。
ほんの80年ほど前。多少は地形が変わっていると思うけど、この海で文字通りの命を懸けた訓練・整備をした人々・基地建設に従事した人々がいることは忘れてはいけないと痛感した。