埋没鳥居といえば桜島にある黒神埋没鳥居が有名だと思いますが、 鹿児島県垂水市牛根麓にも埋没鳥居・牛根麓埋没鳥居があります。 黒神埋没鳥居は観光バスが訪れるような場所でもありますが、牛根麓埋没鳥居は距離が離れていないのに、今も訪れる人は少なくひっそりとした雰囲気があり気になっていました。
大正3(1914)年の桜島火山大噴火は,大量の軽石・火山灰を放出し,大隅半島側に厚く堆積。牛根麓も被害は甚大で,道路田畑には約90~120㎝の降石灰が堆積。
牛根麓の稲荷神社も降灰により埋没した。現在は約1.45mまで掘りだした鳥居が現存するのみの姿。
一度は教科書等で見た事のある埋没鳥居。 どちらも気になるけど、時間の都合で牛根麓埋没鳥居だけになってしまいましたが、訪ねてきた個人的な備忘録となります。
牛根麓埋没鳥居までの道は複雑ではないけども、集落の狭い道を抜けていくので注意。
自分はGoogleマップだけじゃなく、ストリートビューでも予習。
埋没鳥居近くには無料駐車場もあった。ありがたい
えっ こっち進むの? なんか想像していた登山口と違う…
すぐに説明板もありましたが、前日降っていた雨の影響なのか虫が多く写真だけ撮って逃げるように進む。
ん? こんな所に竹ぼうき… 今さっきまで誰かいたのかな?
駐車場は他にとまっていなかったけども…
今度は同時に3本同時に出てきた! 何かあったの?
掃除しながら登らないといけないのかなと悩み始めたところで何かが見えてきた。 スタート地点から5分ぐらい
さきほどチラッと見えたのは おみくじボックス。
そして…垂水市指定天然記念物でもある牛根麓埋没鳥居。
天然記念物って動物・植物はもちろん地質・鉱物も含むらしい… 知らんかった。
大正3年の桜島大爆発時に起きた地震の影響で、鳥居は中央から左右にズレています。
※加工が強くなってしまいました( ;∀;)
なんでも100年以上経っても落ちずにぴったりとくっ付いていることから、離れず寄り添う夫婦円満の象徴でもあるとか。
もう少しだけのぼると、鳥居に比べ新しさを感じる稲荷神社の祠。
近くには寛政六年という文字が見える石灯籠。
鳥居へ向かう途中にあった展望台。
牛根麓埋没鳥居近くにあった御御籤を結びつける場所も、鳥居を模しており笠木・島木もずれてるのが面白い。
正直 展望台の高さはそこまで高くないし、なんなら駐車場からだって桜島と錦江湾は見えるけど、展望台まで来たという達成感はある 笑
以前の桜島は本当に島だったらしいけども、鳥居が埋没した大正3(1914)年の桜島火山大噴火によって、桜島と大隅半島が陸続きに。 その時の噴火は凄まじく、降灰は遠く仙台でも確認されたらしい。
今はこうして穏やかな気持ちで眺められるけども、鳥居が火山灰・軽石で埋没するほどの大噴火。
とっても恐ろしいけども、その桜島では今も暮らしている島民もいる。 人と自然との距離が近い不思議であり、素敵な島・桜島