小田原市早川にも巨大な観音像があると聞き、調べてみると「魚藍大観音」ということがわかった。
前に長崎県平戸市生月島で生月大魚籃観音を見てきたけども、魚籃観音の事を調べると大変興味深い内容に辿りついた。
中国唐の時代、魚を扱う美女がおり、観音経・金剛経・法華経を暗誦する者を探し、めでたくこの3つの経典を暗誦する者と結婚したがまもなく没してしまった。この女性は、法華経を広めるために現れた観音とされ、以後、馬郎婦観音(魚籃観音)として信仰されるようになったという。
参照:ウイキペディア(魚籃観音)より
ざっくりまとめると『魚売りの美女に化身して、人々を魅了させ競わせながら経典を暗記させつつ布教活動した魚籃観音』という内容が面白いと思いながら、薬王山東善院 魚籃大観音を訪問してきた個人的な備忘録となります。
JR東海道本線早川駅のホームから、山側を見ると既に魚籃大観音のお姿が見える。
なんだかこの駅から見える感じは↓の大船観音寺を思い出す。
大船観音は上半身だけども、東善院 魚籃大観音は立像とゆうこともありスンとした雰囲気。
早川駅前には地元漁業の歴史を伝える看板も設置されており、今もすぐ近くには早川港がある。
早川駅から魚籃大観音がある東善院までの直線距離こそは近いけども…
駅出口は反対の海側のみだし、入り組んだ住宅街を抜ける必要があります。 でも観音様を目指せばいいので極端に迷うことも少なそう。
案内板があったのでその方向へと目指す。看板が無ければ本当に進んでいいのか考えてしまいそうな道。
途中なんかマンホールの間隔が狭いような気がしたので注意深く見て見ると…
何の種類のマンホールかわからないけども魚の絵が描かれていた。
これはこの地域だからなのだろうか?
薬王山東善院に到着。 拝観料はありがたい無料なので静かにお邪魔させていただく。
やや勾配がキツイ階段をあがると凛とした白く美しい立ち姿で迎えてくれた魚籃大観音
まずはお賽銭入れ観音像様にご挨拶
魚籃観音のすぐそばには本数も多い東海道線新幹線が通る。
東海道新幹線乗車中でも魚籃大観音を見る事ができるらしい。
魚籃大観音がこの台地より海を見守ってくれており、人間の視線からでも相模湾を望むことができた。
魚籃大観音は昭和57年11月に建立された鉄筋コンクリート造りの高さ13メートル。
由来を見ると、海上安全・大漁満足・栄養源として生命を捧げてくれている魚介類への感謝と供養・世界大戦の戦没者慰霊などが書かれていた。
台座の部分には扉があり、ガラス部分から中を覗くと仏画が掛かっているのが見えたけども、施錠されており入る事ができなかった。
長崎県平戸市生月島で見た魚籃観音と比べると より女性らしいお姿。
近くで見るとその大きさに圧倒されつつも、なんだか神々しい雰囲気がたまらない。
魚を入れた魚籃(竹籠)を持っており
魚の尾びれがちらっと見えてるのがまた凛としているようにも感じてしまう籃大観音
上空から魚籃内を見たらどんな風になっているのだろうか?と気になったけども、そう考えるのは野暮な気もする。