横浜市中区元町にある登録有形文化財にもなっているジェラール水屋敷地下貯水槽。
明治10年代にフランス人ジェラールが経営した、山手の谷戸に湧く良質の湧水を船舶に供給する給水業のための施設。それが今も残るというので訪ねてきたという、このブログは誰のためにもならない個人的な備忘となります。

横浜の元町にある明治21年(1888年)創業の老舗パン屋・ウチキパン。初めて食パンを焼いたお店として知られているそうです。手荷物になるとわかっていたけど思わず購入。

ウチキパンの近くの裏道ぽっい道からジェラール水屋敷地下貯水槽を目指す。

横浜外国人墓地が近いこともあり、フェンスの向こうにも点在している。 あとから知ったけども生麦事件犠牲者の墓も非公開ながらあったみたい。 歴史を感じられる。

ちんたら道を歩いていると住宅地に突如と現れたジェラール水屋敷地下貯水槽。 噴水のような物こそ無いけども、チョロチョロと水の音がしてる。

貯水槽の部分には渡り廊下のような物があり、自由に出入り出来るみたいで面白そう(・∀・)イイネ!!


横浜市街地の井戸の水は塩分を含んでいて、飲用には適していなかったようです。ただこの辺り山手などの丘陵地帯の麓には良質の湧水が多く、湧水を汲んで市中を売り歩く「水屋」の姿も見られたそうです。

これに目をつけたのが幕末から横浜に居留したフランス人アルフレッド・ジェラール。パイプを敷設して、山下居留地や寄港船舶に供給する船舶給水業の施設を経営。 ってとことが解説板に書いてありました。

貯水槽から湧き出る水は今も防火水槽などで役立っている。 にしても「消防水利』の標識って消防木利に見えるのは自分だけ?w

明治10年代(1878〜1887年)に築造された地下貯水槽を、今も24時間無料で見学できるのはありがたいね。 ただ住宅地にあるので夜間は特に静かに見学したい。

特に用事もないけど、せっかくだからと渡り廊下部分も何往復もしちゃう!

それなりの大きさがある何匹かの鯉が地下貯水槽を優雅に泳いでいた。水質の良さが伝わってくるようだ。

横浜の水は水質が良く、長期間船に積んでいても腐らないとして当時の船員に人気だったらしい。

奥を覗き込んで見れるレンガの厚みなどからも歴史を感じられて(・∀・)イイネ!!

少し坂を上がると元町公園。アルフレッド・ジェラールは給水業だけでなく西洋瓦や、レンガ工場、軍用日用品供給業、肉屋を居留地に開業するなど、幅広く事業を展開する超やり手。一方で工場経営の実態などについてはいまだ不明な点が多いというミステリー付。

公園入口にひっそりと解説板。この公園にはジェラールのレンガ工場の跡地を横浜市が買い取って1930年に設立。

レンガ工場が建っていた場所に元町プールの管理棟を当時と同じデザインの西洋瓦を使い、レンガ工場をイメージして建てられたらしい。 以前はプールの水も湧き水だったので冷たかったらしいけども、現在は水道水らしい。

そんなレンガ工場は1923年(大正12年)に起きた関東大震災による崖崩れで倒壊。
機会があるならば地下貯水槽の見学もしてみたいもんです。 終