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神奈川 かつて東京湾口にあった砲台を備えた人工島 第三海堡の遺構

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神奈川県横須賀市夏島町にある東京湾第三海堡遺構

海堡」とは明治時代から砲台を設置するために造られた人工島で、千葉県富津岬側から神奈川県横須賀市側にかけて3つの海堡があり、その中で最も水深が深い場所に造られたのが東京湾第三海堡。 

現在、第三海堡は海上からは消えてますが、4つの構造物は陸揚げされており、うち3つは遺構として横須賀市夏島町で見ることが出来るらしい。

今回は『NPO法人アクションおっぱま』が主催する陸揚げされた第三海堡遺構と貝山地下壕のガイドツアーに参加してきました。 
これは第三海堡と貝山地下壕を訪ねてきたという、誰のためにもならない個人的な備忘録となります。
  

※ ダラダラと無駄に長いブログになるので『貝山地下壕ガイドツアー』の様子はまた別ブログにて

最寄り駅である「追浜駅」から第三海堡の遺構が展示してある場所までは約2キロちょっと。
 節約のために徒歩30分でと考えていたけど、電車が遅延し、バスでも集合時間に間に合わなそうなのでタクシーに乗車。  時間に余裕を持たせるべきだった…

第三海堡遺構の横は緑地公園となっているので駐車場もあった。 
  車がある方なら、その方が圧倒的に楽だと思う。

第三海堡遺構が展示してある場所に到着。
  遺構は屋外にあるので24時間いつでも見れるけども、厳重にフェンスに囲まれており入る事は出来ない。

東京湾第三海堡の解説板。
  今回は見学ツアーで団体行動でゆっくり読んでる時間など無いので、画像に納めて後で見直す。

普段は閉まっているたしいけども、毎月第一日曜日の10:00~16:00に開放されている小屋。
 フェンス内の遺構に関しても同じ時間帯に見学できるようだ。 Googleの口コミを見ると毎週日曜日と勘違いされ訪問する人も多いみたい。

外観から想像出来る通り中は広くないけども、どれもが興味深い解説。
  集合時間ギリギリになってしまったので、ほぼ見る時間が確保出来なかったのが残念… 

それでも引き上げられた物なども数点見れたのでよかった。 

中でも興味深かったのが完成している状態の第三海堡の模型。
 1892年8月起工して1921年完成という当時の世界最先端の技術を導入したビッグプロジェクト。
  アメリカ陸軍からも資料提出を求められるほどだったらしい。

しかし、そんな大正12年(1923年)9月1日に発生した関東大震災により全体の三分の一が水没し、地下通路も水没するなどして崩壊。  完成からわずか2年後の出来事。

壊滅的な状況と砲台の射程距離が技術的に伸びたため、第三海堡は地理的にも不要とされ復旧はされない事が決まる。

とはいえ第三海堡があるのは東京湾の出入口である浦賀⽔道航路。
  現在でも日々多くの船が出入りしてる重要航路。

そんな場所にあった第三海堡は、波浪により徐々に崩壊し暗礁化。
  その結果、多くの船が座礁・船同士の衝突事故が起きるようになってしまったので、平成12年度から撤去⼯事の開始。

2018(平成30)年に神奈川県指定重要文化財に指定された第三海堡の遺構。

 撤去された遺構物の観測所・砲台砲側庫・探照灯があるフェンス内に入り見学開始。
 とはいっても今回はツアーで参加しているので皆と一緒に見学。

関東大震災で被害を受けた第三海堡だけども、軍事施設・建物は特に頑丈に造られていたため、現在でもその姿を残してくれている。

  まずは観測所の遺構から見学。  内部の半円形のアーチコンクリートが美しい。


第三海保では6つの観測所があたらしいと解説を聞けた。これがツアーの良いところですね。

本来 見晴らしが良い高台にあった観測所だけども、壁を見るとフジツボが残っており、長い間に海中に沈んでいたことがわかる。

次は砲台砲側庫いわゆる砲台弾薬庫

 外観もそうだけども、こちらも内部も半円形アーチのコンクリート造り。 まさに要塞

外観を見ると気になる突起。  これは砲弾を出し入れする小窓と説明を受けたけども、実際はどんな感じだったのかは想像できないや。

内部は2部屋にわかれており、見学者の多くは高そうなカメラで撮影している。 
 ちなみに弾薬庫といっても、常に弾薬があった訳でもなかったらしい。

説明を受けて、次の遺構物に移動(といっても数歩だけどもね)

 その間に先ほどまで見学していた場所は扉が閉められていく。

この展示場で一番大きい遺構物の探照灯施設
 探照灯は、夜間の敵艦探知を目的とした施設。

雰囲気がある内部。 
にしても天井部の穴はなんだろう?  

最初は採光用かと思ったけども、不自然すぎる穴。
 堪らずガイドの方に聞いてみると、第三海堡を海中から引き揚げするさいに開けた穴らしい。

構造物中央には探照灯を移動するさいに使用したというレールの一部が残っていた。

 個人的に一番感動したのがコンクリート。
こうした明治・大正時代のコンクリートに含まれている玉砂利を含むコンクリートを見ると歴史を感じられて面白い。

2018(平成30)年に神奈川県指定重要文化財に指定された東京湾第三海堡遺構。

しかし、そんな第三海堡がまだ撤去され前、つまり海上にある時は人が勝手に上陸し、釣りをしていたそうです。
この屋外に突き刺さっているのは、そのさい誰かが釣り竿を置くために勝手に設置したものらしい。


 面白いのがこの竿置きも勝手に抜く事が出来ないまま文化財にw