大分県速見郡日出町にある回天神社。
こちらの神社は人間魚雷・回天の特攻隊員の霊を祀っているので全国でも珍しいらしいです。 先に訪れた回天大神訓練基地記念公園から近い場所にあります。
また回天神社の近くには当時あった大神訓練基地の遺構もあるというので、訪ねてきたというコレは誰のためにもならない個人的な備忘録となります。

回天神社までの坂に不安を覚える人もいるのだろう…
そんな所にある「車で上がれます」という看板から優しさが伝わってくる。

大神回天訓練基地・酸素圧縮ポンプ室壕跡
回天に搭載する圧縮酸素を製造する酸素圧縮ポンプがあったらしい。

特に立ち入り禁止等の表示もないので軽く覗いてみたけど、生々しい手掘りの様子がわかる。

奥行きは見える範囲と短く、足元には何かしらの基礎跡が残っていた。 こんな放置気味にあるとは驚きでもある。

見通しが悪くてガードレールもないので、運転が苦手な人は躊躇してしまうのも頷ける道。

でも神社駐車場までは非常に近いし、見通しの悪い所は設置されていたカーブミラーも見ながら気を付ければ大丈夫と思う。 あとで知ったけども、この道の途中にも壕があったらしい。※徒歩で撮影

坂を上がると車数台は駐車可能なスペース。

海も見渡せる小山を上がってきたんだね。この下はちょうと先ほど見てきた回天格納壕がある位置。

当時の大神基地のようすがわかるマップもあった。
このあと燃料格納壕や他の遺構も見てきたんですが、草木だらけだったり、民家が近すぎたりで撮影もしてませんが、町には今も訓練基地の遺構が多く残っている。

回天神社に祀られている御神器は回天の部品3種類(電動縦舵機、発停装置、燃焼器推進軸受など)。

回天神社はもともと基地内にあったけども、終戦後に元隊員たちの懇願により住吉神社境内に遷座。

回天神社

回天神社には全国の「回天」搭乗員や整備員など1073名もの戦没者が祀られています。
今年2025年は戦後80年ということで、6年振りに大神突撃隊開隊日となる4月25日に慰霊祭がおこなわれたそうです。

元隊員たちが奉納した3分の1サイズの回天一型改一の模型。

模型前に奉納されているのは、平成7年に漁師の網に引っかかていたいう実物の九三式魚雷推進部。
なんで魚雷を!?と思い調べて知ったけども、回天の機関部は九三式魚雷を流用したものらしい…悲しい。

大神基地から回天での戦死者は出なかったというけども、終戦から僅か10日後に元回天搭乗員が基地内にて自決。
また基地も空襲にあうなどして犠牲者が出ている。 改めて戦争という愚かさと残虐性を知ることになった。