山口県下関市に来たならば行ってみたい場所がいくつかあり、その中でも気になったのが赤間神宮(阿弥陀寺)
ここには、自分も子供の時に聞いた『耳なし芳一』に関する場所があります。
ヒューマンエラーにより耳をむしり取られるという後味が悪い話が子供ながら怖く、違和感を覚えた話。 そんな耳なし芳一の舞台となる場所があるという事で訪問してきた個人的な備忘録となります。
竜宮城のような造りには意味がある
壇ノ浦古戦場跡(みもすそ川公園)から直線距離にして約1キロの場所にある赤間神宮(阿弥陀寺)
関門海峡沿いにまっすぐ歩けば着けるけども、国道9号線という事もあり、バス停の時刻表が埋め尽くされるほどの下関駅行きのバスの本数が出ているので、短い区間だけども乗車。
朱色の美しい竜宮造りの赤間神宮。 太平洋戦争で焼失後、再建のさいに竜宮城をイメージしたらしいです。
神仏分離政策前は阿弥陀寺と色々と変化している模様。
水天門を振り返ると奥には関門海峡が見える。
完成したパズルのような赤間神宮境内案内図
美しい水天門が目立つけども、こちらには安徳天皇阿弥陀寺陵、平家一門の墓、そして芳一堂がある。
数え年8歳(満6歳)で入水した安徳天皇。 歴代天皇の中でも最も短命であり、戦乱で落命した唯一の天皇。
「波の下にも都がございますよ。」と無理心中での入水自殺。 その水中の都をイメージした赤間神宮。 なんだか急に切なく思えてくる…
少し気付きにくい場所にある 耳なし芳一堂
七五三が近い時期がったので家族連れを中心に多かったけども、耳なし芳一堂方面は人が少なかった。
どこからともかく琵琶の音と音色に合わせて唄が聞こえてくる… ちょっと怖い
どうやら人感センサーらしき物があり、音が流れる仕組みになってるようだ。
画像では少ししか入ってないけども『芳一堂』と掲げられている
さっきまで朱色に囲まれた華やか場所だったのに、急に雰囲気が変わり少し怖い雰囲気に
そんな場所に木像の耳なし芳一
ここまで来る人なら耳なし芳一の話を知っている人がほとんどだと思うけども、改めて解説書きが用意されていた。
やはり両耳がありませんね。
それでも健やかなお顔なので、先ほどまで感じていた恐怖心も消えました。
和尚が耳に経文を書き忘れたのが原因なのに… 芳一の人柄の良さは半端ないね。
一説では、あえて耳には書かず、亡霊が再訪しないためだったという話もあるそうです。
芳一堂の真横には平家一門の墓
安徳天皇の墓前で無数の鬼火に囲まれながら琵琶の演奏をしていた芳一、そして今も耳を失う事になった平家一門の横にいる耳なし芳一。
あまりにも場所が近くて少し不憫に思ってしまった自分だけなのだろうか…
訪問時 雨が降っていたけども、帰る頃には雨もすっかりやんでいた。
訪問する事により、小さい時に感じていた耳なし芳一への恐怖心は、天気と同じく晴れたようだ。