神奈川県座間市栗原にある公園「芹沢公園」
その公園内には第二次世界大戦中に、本土防衛のため戦闘機「雷電」を製造する目的で昭和19年・高座海軍工廠(海軍に直属する工場)が建設された。
地上施設と同時に、戦局悪化・空襲を避けるために地下壕(地下工場)が、この辺りには複数掘られたそうです。
地下壕のほとんどが埋められた現在でも一部は残っており、 入る事は叶わなくても壕内に置かれた雷電(レプリカ)が見えると聞き、中丸地下工場跡を訪ねてきた個人的な備忘録となります。
ゆったりとした時間が流れる芹沢公園
先に訪問した『一つ目小僧地蔵』とは目と鼻の先の距離にある芹沢公園。
初めて来たけどもかなり広い公園だ。
案内板にこそ防空壕跡と写真付きであるけど、なぜか場所が示してくれてなかった…
公園内にはスポーツウエアでウオーキングしている人が目立つ。
そんな中、ジャケットを着こみスマホ片手に場所を探しウロウロする自分。
メインコースから見える範囲でそれらしき物を発見。 解説板がなければ素通りしていたかも。
中はあみだくじ状で縦横3.5m前後、総延長は1.5kmと巨大な地下壕。
余談だけども、三島由紀夫も学徒動員で高座海軍工廠に入廠していたとネット情報にあった。
穴があれば覗きたくなる!
けど そんな細やかな願望も近づけない&傾斜上にあるので断念…。
Googleマップだと離れているように感じたけども、 すぐ近くには別の地下壕入口があった。
こちらは保存&見学のため整備されている。
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入口前の木の根がワイルドすぎ。崩落してこないか気になる…。
座間市のマスコットキャラ「ざまりん」
つんつんのパンクヘアーだけども妖精らしい。
先ほどの地下壕同様に入れないよう柵がされてる。 けどもこちらは地下壕内を覗けるぞ。
誰もいないけども手掘りの地下壕内は見学者のためにライトアップされており、製造されていた『雷電』の模型があった。
3万人の工員が年間6.000機の戦闘機を生産する当時としては国内最大規模の工場を目指していたけども、実際は2年間で60機程度の生産量だったらしい。
戦争の愚かさと虚しさを数字からも感じ取れる
労働力不足を補うために約1万人もの台湾少年工が従事していたらしい。
以前 東京都の浅川地下壕でも思ったけども、仮に自分があんな地下工場内で一日でもいたら、正気を保ってられる自信がない。
戦後の高座海軍工廠 中丸地下工場跡は浅川地下壕と同じで、米軍進駐後は壕内の設備等は撤去されたのち、一時はマッシュルーム栽培などに活用されたらしい。
地下壕内を探索したい方は、都内の浅川地下壕をおすすめします。